神田無線電機 モバイルプロジェクターWis KVD-Z240Kを購入する。
Amazon.co.jp: KVD-Z240K: 家電・カメラ

結論から言えば、「買い」なアイテム。

GW前後からぼちぼち話題になっている、神田無線電機のモバイルプロジェクター・KVD-Z240K。なんとなく安いプロジェクターなんだろうな、という程度の認識は持っていたのですが、さらしる先生から「こんなん買ってみたけどすごく良いよ!」というオススメ太鼓判を頂いたので、自分もAmazon経由で購入してみました。ちなみに自分の購入金額は9,800円、プロジェクターとしては割安…いや格安の部類に入ります。

本体・ACアダプタの他に、付属品としてパソコン接続用のDsubケーブル、AV(コンポジット・赤白黄色のアレ)接続用ケーブル、MiniUSB→USBの変換ケーブル、リモコン、ミニ三脚、そして専用の布製持ち運び用ポーチとなっています。最低必要な物は揃っている印象ですが、HDMIケーブルは付属しておらず、また付属品のミニ三脚は、ダイソー等で売ってる100円三脚と全く同じ物なので、別途購入する必要があるかもしれません。

肝心の本体スペックですが、1万円前後で購入できる安プロジェクターだとナメていたら、映像出力の解像度は1024×600。ランプ(LEDライト)の明るさは45ルーメンと流石に暗めなのですが、その変わりプロジェクターの癖に12V/13Wという信じがたい省エネ設計。光源寿命はLEDのお蔭で30,000時間となっており、年間300日1日10時間アニメを見ても、10年間は問題なく使える計算になりますね。最短投影距離は41.4cm(10インチ相当)、最長投影距離&スクリーンサイズは331.5cm(80インチ相当)となっています。拡大縮小や台形補正といった、光学的な補正機能は一切搭載されていないので、映像を大きくしたければ距離を離す、小さくしたければ近づける、斜めになっていれば設置を調整するといった、良く言えばシンプル、悪く言えば無機能な所は価格を考えれば仕方ないのではないでしょうか。

映像入力端子はHDMI/Dsub/AVの3つ、音声出力端子としてヘッドホン接続用のミニジャックがあります。そしてこの製品の大きな武器になるのが、MiniUSB(普通のUSBコネクタに変換するケーブルが付属)・MicroSDHCスロットが存在します。このUSB&MicroSDカードスロットが凄い。

USB接続したストレージ & MicroSDHC の中身にあるJPEG ・WMA・MP3・MPEG4・AVIファイルをそのまま再生します。tsファイルの再生も可能だとか。

ちなみに接続したストレージは、FAT32だけでなく、NTFSにも対応しているのがさらに神がかっています。MicroSDスロットは、SDXCではなくSDHCなので、認識する最大容量はMicroSDHC 32GBのはず。SDXCでの動作確認はまだ出来ていないので、そういった用途を考えている人は注意してください。

いずれにせよ、USBメモリやMicroSDHCからの本体のみでの直接再生があるので、PCやブルーレイプレイヤーをHDMI接続するだけでなく、、写真や動画ファイルであれば、本体のみでゴリゴリ再生して投影できるので、これだけで用途が広がり大きく化けます。後は12V/13Wの電源をモバイルで確保できれば、面白い使い道がたくさんありそうです。

まずは到着直後、なにも考えずに部屋の中にある棚の上に置き、昔から使っている60インチスクリーンを引っ張り出して投影してみました。壁から棚までの距離は約3畳で、60インチのサイズからは完璧にはみ出ています。

そこで、今回は自宅で写真撮影をする時に使っている、写真背景スタンド&背景布(白)を引っ張り出して、スクリーンとして使ってみました。自分が使っているのは、グレースシトラスで買った安物のスタンド&背景布のセット品。80インチ相当は、1600mmx1000mmのサイズになりますので、その大きさの布や紙、もしくは白い壁などがあれば十二分だと思います。

一枚目の写真左上でライトアップされているのが、昨年ローソンで販売されていた「まどかマギカ 叛逆の物語ハグぐるみ」ですので、それと大きさを比較して頂ければと思います。70~80インチ程度の大きさが確保できば、だいたいのアニメや、ビジュアルノベル&AVGゲームの立ち絵がほぼ等身大になると思って頂ければ結構です。最高に勃起もんだぜコレ。

画質に関しては、個人の好みや、設置環境などもあるので断言はできませんが、あくまでも自分の印象を語るのであれば、BDアニメを鑑賞するのには、非常に相性が良い組み合わせだと思いました。安プロジェクターだと、低解像度のクソ画質という「とりあえず大画面だけどさあ…」という程度のものが多いのですが、このKVD-Z240Kは出力解像度が1024×600。1920×1080のFullHDには届きませんが、それでもXGAに近い解像度が出るので、字幕の文字や、パンツのしわ、ウィッチたちの乳首といった「よりよく見たい、ハッキリ見たい」という物もしっかり描画されています。色合いも、基本的には「こってり」としたアニメ向けの色合いのように感じていますし、少なくとも見てて不快感を感じるような事はありませんでした。あと高村君。パンツじゃないって言われても、やっぱり、それはパンツだよ

しかし、ここで気になるのがLED光源の暗さ。今回カタログスペック上限値である、3.3m離れた場所から、80インチ相当の投影を行ったのですが、やはり投影環境のコンディション、もっと言えば「暗くないと無理っすねコレ」という光量だと感じました。

まず、こちらが部屋の照明を全て落とした状態での鑑賞。杏子ちゃんは可愛いし、杏子ちゃんとセックスしたいし、杏子ちゃんの八重歯をぺろぺろぺろりのぺろりーぬしたい、そんな性的衝動を激しく感じてしまうのも仕方ない、十二分な画質となっいます。

次に、部屋の照明を50%、100%の明るさにした状態。僕の杏子ちゃんが消えていく…とオロオロしてしまう程に、照明や外光に一瞬で負けます。流石45ルーメン。ちなみに、使っている部屋の照明の明るさは、一般的なご家庭のごく普通なシーリングライト程度の明るさだと思っていただければ幸いです。作業部屋としてはむしろ暗い。完全に締め切って真っ暗にする事ができる部屋だったり、普通の部屋でも、日が落ちた後で暗い状態であれば、実用に問題は無いとは思いますが、明るいうちから使えるテレビの代用品、という導入はお勧めできません。そういった据え置きがっつり用途であれば、4桁ルーメンのもっと高いプロジェクターの購入を強くお勧めします。

最後に注意事項として、この本体前面右側についてる空冷ファン。これが轟音爆音公害騒音というレベルの音を出します。常にファンがフル回転している事もあり、本体からの発熱は非常に穏やかなのですが、その代償の爆音は個人的には「常軌を逸してる」と思えるレベルで、アニメ鑑賞中にも「はっきり」と聞こえるその爆音に、大きなストレスを感じる方もおられるのではないでしょうか。改造する事で、静音化を実現しておられる方もいるみたいなのですが、そこらへんは低価格の割り切りとして我慢するしかありません。

個人的に、こういった使い方をすれば、すごく楽しいんじゃないかな!と思う事は、お気に入りの動画ファイルなどを本体内蔵のMicroSDHCに突っ込んでおき、それを木崎湖や大洗などのアニメ聖地めぐり旅行に持ち出す。昼間はワイワイと聖地巡礼を楽しんだ後、夜に旅館やホテルの部屋で集まって、ワイワイ酒飲みながら、スクリーンとは言わずとも部屋の壁などに、プロジェクターを使って昼間巡礼した場所の写真を映し出したり、巡礼作品に関連するアニメや告知などの映像を見たり、PCを接続してニコニコ動画などをみたり、という楽しみ方はかなり素敵だと思いました。あと小型低発熱をいかして、天井に向けて投影、寝たまま天井の大画面アニメ鑑賞してご満悦、といった用途も楽しいかと思います。

ちなみに…

人をダメにするソファとの組み合わせは、凶悪でした。

そんなわけで、今回レビューした神田無線電機のモバイルプロジェクター・KVD-Z240Kですが、個人的には「1万円前後で購入できるのであれば、極めてコストパフォーマンスの良い、持ち運びに便利なプロジェクター」として非常に高い評価だったりします。

これより画質が素晴らしいプロジェクターを使ったこともありますし、各種光学補正がそろった多機能なプロジェクターの利便性も知っています。しかしながら、1万円前後で購入でき、場合によっては大やけどの恐れもある発熱問題が小さく、なおかつ入力端子の多さ、USB&MicroSDHCが使え、ボディサイズも小さいから使い道も色々とあります。既にプロジェクターをお持ちの方はモバイル用として。プロジェクターに興味があるけど、敷居の高さを感じていた方には、まずは色々と試してみる入門用のプロジェクターとして。ある程度の割り切れが出来る方であれば、自信を持ってお勧めできるオモチャであると言えます。

関連リンク)

Amazon.co.jp: KVD-Z240K: 家電・カメラ

プロジェクター本体。即買えラインは1万円以下、この金額だったら少し高いけど買って損無し!のラインは個人的には12000円を設定しています。元々は3万前後の品で、GW前後に急激に処分価格になっているだけだから、2万円でも決して高いものではないですよ。

Amazon.co.jp: オーエス 掛図スクリーンHD80型 マスクなし SMH-080HN-WG107: 家電・カメラ

今回のレビューでも白い布を使いましたが、やはりしわが目立ちます。また光の吸収具合なども考えれば、できればちゃんとスクリーンを購入した方が良いです。最近は80インチスクリーンも決して高くはないので、検討されては如何でしょうか。個人的には「背景布やプロジェクターのスクリーンに使える!ニトリの遮光ロールスクリーン買ってみた : GUN DOLL エアガンとドールとサブカルと [Laineema別館]」「遮光ロールスクリーン(ファイン2WH180×180): カーテン – 【ニトリ】公式通販 家具・インテリア通販のニトリネット」という情報があったので、現在ニトリのロールスクリーン 1800×1800を狙い中であります。

スクリーンサイズ一覧
TV画面のサイズ – 高精度計算サイト

追記1

遮光ロールスクリーン(ファイン2WH180×180): カーテン – 【ニトリ】公式通販 家具・インテリア通販のニトリネット

早速ニトリに買いに行くの巻。

お客様相談室に電話→オペレーターさんと話す→最寄り店舗の在庫確認→電話取り置き が可能です。でも180cmの長さを持ち帰る労力考えたら、他の物と合わせて通販購入した方が絶対に良いです。購入時は「遮光カーテンであること」「ホワイトであること」をお忘れなく。表面ではなく、裏面の白い部分をプロジェクタのスクリーンとして使用します。

3990円で購入できるスクリーン(としても使えるロールカーテン)ならぜんぜん許容できる画質だと思いますヨ。

追記2

Amazon.co.jp: SLIK 三脚 ミニ II 2段 卓上三脚 214817: カメラ・ビデオ

モバイルプロジェクターの固定用に購入してみました。がっつり固定できていい感じ。