・長崎炭鉱めぐり・池島炭鉱(炭鉱見学&島内観光ツアー)

軍艦島上陸ツアーの翌日。今度は、九州最後の炭鉱・池島炭鉱の見学ツアーに参加してきました。

長崎市最北西エリアに位置する池島。かつては端島(軍艦島)同様、炭鉱採掘で栄えた島でしたが、端島炭鉱の閉山から27年後の平成13年に閉山。言い方を変えれば、つい14年前までは採掘を続けていた、九州最後の炭鉱になります。池島炭鉱の閉山は、地元でも大きなニュースとして扱われた記憶が残っています。

閉山後は人口減少と、建物の荒廃が進んでいたのですが、クリエイターやフォトグラファーの方向けのイベントや、長崎市公式の地元散策ツアー「長崎さるく」としてコース設定された事、そしてそういった取り組みがメディアで紹介された事もあり、最近密かな人気スポットになっている場所です。自分も前々から行ってみたいなと思っていたのですが、少し前に”空から日本を見て見よう”で池島炭鉱が紹介され、これはいい機会だと思い、ツアー参加を決意しました。

今回利用したのは、”長崎さるく|池島炭鉱さるく“という長崎市公式の散策ツアー。いくつかのコースがありますが、午前コース+炭鉱弁当+島内観光Sコースというフルセットを選びましたが、個人的には大正解。これから池島炭鉱さるくに行ってみたいという方は、「午前コース+Sコース(炭鉱弁当オプション付き)」を強く強くオススメします。

池島炭鉱体験コース|産業観光|法人・団体向けサイト|長崎観光/旅行ポータルサイト■ながさき旅ネット

■池島を見学するには? 池島は島全体が炭鉱の街です。… : 九州最後の炭鉱「池島」の外から
九州最後の炭鉱「池島」の外から

昨日の快晴から一転、生憎の天気となりました。

長崎市内中心部から、川平有料道路を通り、長崎新漁港経由で北上する事おおよそ1時間。

やって来たのは、西海市の中心部・大瀬戸。池島に渡るにはいくつかのルートがありますが、公共交通機関ではなく自家用車の場合、大瀬戸港付近の駐車場に止めて、そこからカーフェリーで池島に渡るのが推奨されています。

出港。片道30分の船旅です。

池島が見えてきました。

到着。

池島到着後、港にさっそくお出迎えと簡単な説明。(あっ、空から日本を見てみよう!に出演してたお父さんだ!)と内心思いつつお話を伺うと、この日はテレビ局のスタッフさん達が取材に来られているそうで、そちらの案内があるので自分はご一緒できないとの事。そのうち大々的に放送されるのかもしれません。

その後、バスで移動して、まずは池島炭鉱の紹介ビデオの上映から。池島炭鉱の概略に始まり、炭鉱内での採掘の様子や、島での日常生活など。これがまた非常に見応えがある内容で、正直このビデオだけでも欲しい!と思ってしまいました。

ビデオ上映の後は、隣室での昼食タイム。事前に炭鉱弁当をオーダーしていれば、ここで頂くことになります。

※ちなみに容器は持って帰れません。

食事の後は、参加者全員ヘルメットを装着して炭鉱へ。

トロッコ列車で入坑します。

炭鉱内に到着。ここから先は、実際に炭鉱の中を歩いて散策する事になります。

坑内には、実際に使われた用具やパネル展示などが準備してあり、元炭鉱マンのガイドさんが解説しながら奥へ奥へと進んでいくことになります。

動くぞ!

削岩機体験タイムなども。

そして最後はトロッコ列車で地上へ。ここで池島炭鉱さるくは区切りとなります。

改めておさらいしますと(”長崎さるく|池島炭鉱さるく“より)

池島開発総合センター(炭鉱概要の説明) ※昼食タイム(各自ご用意または炭鉱弁当)

坑外トロッコ電車停留所(キャップランプ、ヘルメット、保安靴等装着後(乗車))

水平坑道奥部電車停留所(下車)

坑道堀進跡(本物の巨大掘進機ロードヘッダー等)

石炭採掘現場復元箇所(採炭機ドラムカッター展示・ドラム模擬運転、穿孔(せんこう)機オーガー操作体験)

坑道内に設置された炭鉱操業時写真展示コーナー見学

坑内発破の映像、発破スイッチ模擬操作体験コーナ

内救急センター跡(緊急避難所)

水平坑道内電車停留所(乗車)

坑外トロッコ電車停留所(下車)

池島到着から、ここまでおおよそ2から3時間。池島炭鉱さるくコースだけであればここで終了となり、池島港まで送迎して頂き、そこで解散となります。

が。

せっかく池島まで来たのだから、炭鉱さるくだけでなく、島内観光も当然入れますよね?という事で、この日の参加者も全員がそのまま島内観光へ。池島港へ行かずに、池島開発総合センターへ戻り、ここからは島内観光案内のさるくガイドの方にバトンタッチとなります。

今回案内して頂けるのは、今も実際に池島で生活をされておられるガイドさん。

軽快な語り口と、フレキシブルで臨場感あふれる観光案内で、非常に満足度が高い時間を過ごす事ができました。

池島港から、コミュニティバスで一気に山の上へ。

雨が強くなる。。。

この日は生憎の雨模様という事、また参加者が少なく時間に余裕があるという事もあり、八階建てアパートの案内からスタートになりました。

野生のイノシシが暴れまわっているそうです。

今も営業している銭湯。

アパート内も見学できました。

坑道入口。

車両倉庫。

最盛期のメーンストリート。当時は旅館、スナック、パチンコ屋、酒屋など、様々なお店が立ち並んでいたそうです。

ぐるりと回ってみなと亭さんに戻ってくる、ここで観光案内は終了&解散となりました。

池島港待合室に移動。

ねこのあまやどり。

そしてフェリーは島を離れ、長崎本土へと戻る事になります。ありがとうございました。

その後は、音浴博物館を通り過ぎ佐世保へ。

長崎県ラーメンランキング1位の砦に行ってみたり

時雨茶屋という名前に魅かれるお店を発見したり

佐世保散策後、最後に24時間オープンしてる喫茶店で、佐世保ビーフシチューを頂いて帰るなどしました。

池島炭鉱&島内観光ツアーですが、個人的には満足度が高い、参加して面白いツアーでした。申し込んだのが”炭鉱見学午前コース+炭鉱弁当+島内観光Sコース”という、朝から夕方までがっつりのフルコースだったからという事もありますが、午前中の炭鉱内見学は、坑内に多くの資料展示や体験コーナーが用意されており、見て歩いて触れて体験という、完成度の高い観光ガイドツアーであった事。そしてまた、午後からの島内観光は、実際に今も池島に住んでおられる方が案内する事もあり、非常に臨場感のある生の声を沢山聞くことが出来る観光案内でした。昨日掲載した、軍艦島の方が知名度は上だと思いますが、ツアーの満足度を考えると、個人的には池島さるくの方を強くお薦めとさせて頂きます。

…さるくガイドさんも「今度は晴れた日に来んね!綺麗かよ!」とおっしゃってたし、また改めて池島に行きたいと思います。